犬と猫の救急 ガーデン動物病院

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胃拡張捻転症候群

2025年02月22日

こんにちは、獣医師の田中です。

今回は胃拡張捻転症候群についてご紹介させていただきます。



この疾患は大型犬で胸の深い犬種がなりやすいと言われています。

しかし、小型犬でも起こる疾患であり、その中でもミニチュアダックスフントは他の小型犬に比べ臨床現場で多く遭遇しており、注意が必要と考えられます。



発生する原因は解明されていませんが、フードの食べ方や食後の運動が関与していると考えられています。

予防、再発防止のため以下のことが推奨されます。

・少量頻回の食事(1度に大量の食事を取らない)

・食事中や食後に興奮、運動させない



胃拡張捻転症候群は「胃が膨れている」、「気持ち悪い」だけの疾患ではありません。

胃が過剰に拡張することで胃が捻れて(胃捻転)、胃壁の損傷、主要な血管の閉塞などが起こり、致死性が高い重篤な合併症が起こると考えられています。



重度の胃拡張と胃捻転



来院された際は緊急処置として胃ガス抜去、輸液などを実施します。



胃ガス抜去の方法として胃穿刺、チューブによる抜去がありますが、それでも捻転が整復できない場合は開腹手術で捻転を整復する必要があります。



また、再発が多い疾患であり、胃ガス抜去のみで捻転が解除できた場合でも予防的に胃固定の手術が推奨されます。



胃拡張捻転症候群は緊急性の高い病気であるため、早期の受診、治療が必要です。

お腹がパンパンになって、気持ち悪そうにしている場合はすぐに受診もしくはご連絡ください。



獣医師
田中

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