診療体制の変更について
2022年01月11日
院長の水越です。
2022年1月より、ガーデン動物病院は毎週火曜日を休診日とし、年中無休の診療体制ではなくなります。
今日はそのことについて書きたいと思います。
「いつでも診てくれる動物病院」であること。
それがガーデン動物病院が一番大切にしてきた方針です。
そのためには、人員をそろえ、チームの体制を整え維持することが不可欠です。
しかし、獣医師の採用はとても困難です。
毎年1000名ほどの新卒獣医師が誕生し、その約半数が犬猫を中心とした小動物臨床に進みます。
約500名の獣医師の卵を、全国の10000以上の動物病院がとりあうのです。
また、勤務獣医師は3年ほどでキャリアアップのために、他の動物病院に移る人が多く、抜けた人員を補うため、常に採用活動を行って行く必要があります。
コロナ禍が始まった2020年初ごろから、ガーデン動物病院の獣医師の採用がうまくいかなくなりました。
これまで、関西の動物病院院長仲間たちと、全国の大学を周り、大学内で行ってきた活動が出来なくなりました。
説明会で各病院がプレゼンを行い、病院ごとのブースで学生たちと話をする。
夜は近くのお店を借りて、懇親会を開き、ざっくばらんに話をする。
このように我々がやってきた採用活動が約2年間出来ませんでした。
これまでの採用活動ができなくなっただけでなく、安定志向の新卒獣医師が増え、公務員や大手企業に就職する傾向が強くなりました。
採用がうまくいかない結果、人員不足が進み、これまでの体制を維持することが困難な状況となりました。
非常に心苦しい決断ではありますが、2022年1月より、毎週火曜日を休診日とし、夜間診療を当院の患者様に限り、できる範囲での対応とさせていただきます。
まずは、チームの体制を整えること、スタッフが心身ともにいい状態で働けること、そのためにより良い職場環境を作ることを最優先に考えた組織運営を行なっていきます。
今思えば、こうなることは必然だったかもしれません。
「年中無休、夜間救急対応を維持するため、何が何でも人員を確保し続けなければならない」という強迫観念を僕は常に持っていたように思います。
言い換えれば、スタッフが辞めないようにすることを優先した病院運営を行なっていたように思います。
患者様のためではなく、「いつでも診てくれる動物病院」を維持することが目的になってしまっていたのです。
その結果、軸がぶれてしまい、チームを一つにまとめることが出来ませんでした。
この一年ほどは、スタッフのことを大事にしたいし、年中無休も守りたいという優柔不断でどっちつかずな運営をしていました。
完全に迷走していました。
でも、もう迷いません。
先月、チームの幹部メンバーたちと、何日もかけて、病院の方針について議論しました。
そこで、チームのぶれない軸が明確になりました。(その詳細については、別の機会にお伝えしたいと思います。)
繰り返しになりますが、まずはチームの体制を整えることを優先します。
その結果、永続的に患者様に安心を届けられるからです。
診療は縮小しますが、組織の力はより強くなり、まとまりのあるチームに成長出来ると考えています。
年中無休とこれまで以上の夜間診療の再開、それを数年後には実現させます。
どうか、この状況をお察しいただき、勝手な願いとなりますが、ご理解ご協力をお願い申し上げます。
院長
水越健之