犬と猫の救急 ガーデン動物病院

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ウルトラ ローファット フード

2019年12月03日

院長の水越です。

今日は愛犬ののんちゃんの治療経過の報告です。

この2ヶ月ほど、のんちゃんの状態が悪く、心配な毎日を過ごしていました。

以前のブログ(オススメの絵本 「ずーっと ずっと だいすきだよ」)で退院の目処がたったというところまでお伝えしました。

今日はその続きを書きたいと思います。



のんちゃんは、蛋白漏出性腸症という、腸からの栄養の吸収が十分にできなくなる病気でした。

アレルギー用のフードを食べることで、腸の炎症が改善し、数年間はいい状態を維持できていました。

しかし、今年の9月ごろに病気が進行し、アレルギーフードだけでは腸の炎症を抑えることができなくなっていました。

そのため、ステロイドの服用が必要となりました。

病状が悪化した当初は、胸水が溜まり、生きるか死ぬかという状態でしたが、入院治療の甲斐があり、病状は落ち着きました。

退院した後も高容量のステロイドを服用しないと、血液検査のアルブミン(タンパク質)が正常値を維持できませんでした。

ステロイドの容量を減らすと、アルブミンの値が下がり、胸水がたまってしまいます。

高容量のステロイドを続けると、様々な副作用が出てきます。

特に深刻な副作用は、抵抗力が下がることでした。

肺の状態も悪く、肺炎を起こしやすい状態だったからです。

年を越せるかどうか微妙な状態でした。

高容量のステロイド投与の限界が近づいてきて、何か違う一手が必要でした

そこで、タイトルの「ウルトラ ローファット フード」を試してみることにしました。



「ウルトラ ローファット フード」とは?

日本語に訳すと「超低脂肪食」

脂質をゼロに近いくらい制限したフードです。

材料は、「鶏のササミとジャガイモ」以上。

ササミ入りのマッシュポテトというイメージです。

それをハンドメイドで作ります。









必要なビタミンやミネラルを補うために、サプリメントを併用します。



ウルトラ ローファット フードに変更し、1週間ほど経過してからステロイドの量を減らしていきました。

なんと、アルブミンが維持できていました!

現在も、最初の投与量の半分以下に減らしてもアルブミンが維持できています。

本当に良かったです。



これからは、ウルトラ ローファット フードを毎月10%ずつ減らし、その分ドッグフードを加えるということをやっていきます。

栄養バランスをより良くするためです。





機嫌よく毎日を過ごせている今の状態、それがいつまでも続いてくれたらいいなぁと思います。





院長
水越健之

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