犬と猫の救急 ガーデン動物病院

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スタッフブログ

救急のサイン① 異物の誤食、拾い食い

2017年11月09日

院長の水越です。
夜間でも受診が必要なサインを数回のシリーズでお伝えしようと思います。
今回は、当院で最も夜間救急受診が多い『異物の誤食』について。
例えば、わんちゃんが、
・乾燥剤のシリカゲルを食べてしまった
・チョコレートをひとかけら食べてしまった
・つまようじを食べてしまった
・・・
あなたなら夜間救急を受診しますか?

異物のの誤食が問題になるのは大きく分けて2つのパターンがあります。
①物理的な問題
 ⑴食道・胃の出口・腸などに詰まる、引っかかる
  例えば、スーパーボール、どんぐり、ひも・・・など
 ⑵突き刺さる、傷つける
  例えば、竹串、釘、ひも・・・など

②毒になる
  チョコレート、玉ねぎ、殺虫剤、薬品類・・・など

あとは、
・上のような異物の大きさや量
・動物の体重
によって、問題となるかどうかが決まります

例えば、30kgのラブラドールが、小さいどんぐりを食べても便に出ます。
小さいミルクチョコを数個食べても毒にはなりません。
チワワならどんぐりは腸につまります。
なので、何かを誤食してしまったら、まずはお電話ください。
食べたもの、量と大きさ、食べた時間を必ず伝えてください。
誤食したものが胃の中にあれば、吐かせることができるかもしれません。
吐かせることがでいなかったとしても、内視鏡で取れるかもしれません。
腸まで流れると開腹手術をするしかありません(または便に出ることを祈る)。

手術
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何が毒になるかはある程度知っておいたほうがいいと思います。
・チョコレート
・キシリトール
・ネギ類(ネギ、玉ねぎ、ニンニクなど)
・ぶどう
・ユリ
・殺虫剤
・薬品
*シリカゲルは大量摂取しなければ、そこまで問題にはなりません
チョコレートは体重あたり、どの程度の量を食べたら中毒になるかという目安がありますので、参考にしてください。

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@伴侶動物のための救急医療 チクサン出版社

<吐かせる処置について>
・吐き気をもよおす薬(トラネキサム酸)を静脈注射して吐かせる
・80%くらいはそれで嘔吐する(嘔吐しても異物が出ないことはある)
・300頭に1頭くらいの確率で、けいれん発作の副作用が起こる(多くは一時的)
・薬類の誤食の場合は、すぐに処置をしないと間に合わない(15分以内が目安)
・物理的に詰まりそうなものは、30〜60分くらいまで吐かせれば大丈夫なことが多い
・腸などを傷つける竹串などは吐かせることはできず、内視鏡か開腹手術が必要

繰り返しになりますが、一番重要なことは、
「誤食に気づいたら、すぐに電話」
ということです。
もっと重要なのは、日頃から誤食に気をつけること。
小さなお子さんがいる家庭では、おもちゃの誤食が心配です。
バレンタインの時はチョコレートの誤食で来院される方が多いです。
くれぐれもご注意ください。

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院長
水越健之




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