犬の痛み止めのお話
2024年07月20日
こんにちは、院長の宮端です。
今回は画期的なわんちゃんの痛み止めのお話です。
昨年、変形性関節症の痛み止めとして新しい注射薬が発売されました。
関節痛が出てくるのは中高齢のわんちゃんで、その子たちに今までの痛み止めは、毎日の投薬が大変だったり、副作用のリスクもあるため、定期的な血液検査が必要だったりと長期的な使用がとにかく大変でした。
ところが、新しく発売された注射薬の特徴は、1回の注射で約1ヶ月間効果が持続し、自宅での投薬が不要なことです。
注射薬は抗体製剤というもので、今までの痛み止めとは代謝や排泄経路が異なり、肝臓・腎臓への影響はかなり低いものと言われています。
実際に10倍量を注射しても問題なかったという報告があるぐらいです。
発売から当院でも高齢のわんちゃんに投与してきました。
効果は痛みの程度によって様々ですが、「以前より歩けるようになった」「活動性が出てきた」といった喜びのお声もたくさんいただいております。
使い続けたいということでリピートされている方が多いです。
でも実際、変形性関節症がどういう症状かわからない方が多いかと思います。
実際にわんちゃんは「関節が痛い」なんて言ってくれませんので、飼い主様が気付いてあげられるかどうかがとても重要です。
変形性関節症のわんちゃんに見られる代表的な仕草を挙げましたので、お家でもチェックしてみてください。
・運動後足を引きずる
・歩くのが遅い、散歩してもすぐ帰りたくなる
・立ち上がる時の動作が遅い
・起き抜けにびっこを引くことが多い
・ジャンプしなくなった
・階段が苦手になった
このような症状は関節が痛くなってきた可能性があります。
そして「動きたくない」は年齢のせいではなく、関節が痛いせいかもしれません
もし痛いのであれば可哀想ですからね、、、、、
なんとなく動きが悪い、フローリングで滑るようになった、一緒に居る時間も寝てばっかりと感じるようになったら僕たちに相談してください。
何か力になれることがあるかもしれません。
院長
宮端洋徳