落葉状天疱瘡(皮膚科の症例紹介)
2018年10月23日
院長の水越です。今日は、僕が受け持っている皮膚科に通院しているマルチーズのポコちゃんについて書こうと思います。
「いろいろな治療を受けたけれども良くならない」
「1年以上、皮膚のトラブルに悩ませている」
と、お困りでした。
初診時の皮膚の状態は写真の通りです。
これまでの治療歴、初診時に行った簡単な皮膚の検査から、精密な検査が必要と判断しました。
局所麻酔をうって、皮膚の組織を少しとって、それを検査センターに、皮膚の病理検査を行いました。
診断は、“落葉状天疱瘡”
落葉状天疱瘡は、当院では1年に数頭しか遭遇しない稀な皮膚病です。
免疫系の異常によって起こります。
治療は免疫抑制療法。
ステロイドやシクロスポリンなどの免疫抑制剤の内服薬での治療です。
少し前に、ステロイドの副作用について書きましたが、落葉状天疱瘡には高容量のステロイド投与が必要です。
治療を始めて、少しづつ皮膚が元に状態に戻って行きました。
症状が改善するとともに、ステロイドやシクロスポリンの容量も少なくしました。
次の写真が現在の状態がです。
薬の副作用を最小限に、治療効果は70点以上を目指す。
そういう方針で治療を行いました。
生涯、治療は必要ですが、これくらい良い状態を維持することが可能です。
最後にポコちゃんの飼い主様から頂いたメッセージを掲載させていただきます。
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愛犬ポコが我が家の一員となったのは、あるペットショップで目と目が合ったのが始まりで数年間は普通のワンちゃんでしたが、ある日突然倒れたのがきっかけで病院を転々とし検査の結果は何処もはっきりとせず、色々な抗生物質がことごとく合わず悪化するばかりでした。
ある病院では治療を已めますかとまでいわれ悩んでいた時、ガーデン動物病院を知り、早速電話をすると親切な対応をして頂き。今迄の検査結果を全部持って行き診察して頂く事となりました。
まずは検査から・・・。検査結果が出るのが待ち遠しくて癌でないことを祈りました。
幸いにも癌ではない事がはっきりしたので、後は注射、投薬、塗り薬などで頑張ればきっと良くなると明るい気持ちになりました。
先生の思い切った治療(投薬の多さ)にはびっくりするところもありましたが、徐々に食欲も出、楽しそうになっていくポコ。最近では薬も2種類となり、散歩に行こうとリードを持と、しっぽを振り喜んでいます。
ポコには水越先生しかないと確信しています。犬はものが言えませんが、ポコにはわかっていると思います。
これからもよろしくお願いします。頑張ります。
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わんちゃん、ねこちゃんの皮膚のトラブルでお悩みであれば、ぜひ僕に診させてください。
お力になれると思います。
皮膚科外来についてはこちらをご覧ください。
→皮膚科専門外来について
院長
水越健之
ガーデン動物病院
https://garden-ah.com/
住所:〒596-0812 大阪府岸和田市大町121-3
TEL:072-440-0689
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