最近よく耳にする「SFTS」ってなに?予防のために今できること!
2025年07月26日

こんにちは。
ガーデン動物病院の宮端です。
今日は最近、ニュースやSNSでも話題になっている「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」についてお話しします。
「人がダニに刺されてかかる病気」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実は犬や猫などのペットも感染することがあるウイルス性の病気なのです。
【SFTSってどんな病気?】
SFTSはマダニが媒介するウイルスによって起こる感染症です。
感染するとこんな症状がみられます。
・発熱
・食欲不振
・嘔吐・下痢
・重症化すると意識障害や出血、最悪の場合は死亡することも
【最近のニュース】
●茨城県で1歳猫がSFTS感染 → 死亡(関東初)
2025年5月、茨城県で1歳の室内飼い猫が発熱・黄疸・嘔吐などの症状を示し、5月12日に死亡。検査の結果、SFTS陽性が確認され、関東での死亡例は初めてと報じられました。
●三重県で猫を診察した獣医師がSFTSで死亡
2025年6月、SFTS陽性の猫を診た獣医師がその後体調を崩して入院し、数日後に死亡。マダニ痕はなく、動物からの感染の可能性が高いとされています。
→ペットが感染して発症するだけでなく、そこから人にうつるリスクもあるということです。
「うちの子は大丈夫」「室内飼いだから安心」では済まされない時代になってきています。
【どうやって防げばいいの?】
ポイントはたった1つ!!!
『マダニに刺されない』こと!!!
そのために、定期的な予防薬の使用がとても重要です。
● 当院でおすすめしている予防方法
🐶 わんちゃんには:飲むタイプ(チュアブルや錠剤)
→ 月1回でOK!ノミ・マダニ・フィラリアまでしっかり予防できます。
🐱 ねこちゃんには:スポットタイプ(首元に垂らすタイプ)
→ 室内飼いでも油断大敵。玄関やベランダからダニが侵入することもあります。
【飼い主様ができる対策】
・月1回の予防薬を忘れずに使う
・草むらや山などダニが多い場所は避ける
・ダニがついていた場合は、自分で取らず病院へ!
・ねこちゃんの体調不良(元気・食欲がない、熱っぽいなど)は早めに受診!

SFTSは動物も人も命に関わる深刻な感染症です。
でも、月に1回の予防で守れる命があります。
特に夏〜秋はマダニの活動が活発な季節。
「室内飼いだから大丈夫」と思わずに、しっかり予防対策をしておきましょう!
当院では、わんちゃん・ねこちゃんに合わせた予防薬をご提案しています。
気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね。

獣医師
宮端