ご飯を食べないおすずどん
2020年07月25日
こんにちは、動物看護師の谷口です。
我が家には17歳10ヶ月のミニチュアダックスのおばあちゃん犬『すず』がおります。
苦戦しているすずの食事についてのお話しです。
すずは17歳ですが、ありがたいことに大きな病気はなく健康体です。
(↑昨年のイベントでスタッフが作ってくれた表彰状♪)
もともとすずは食が細くドッグフードはいろいろと試したり、美味しいものをトッピングしないと食べてくれなかったりするタイプの子でした。
高齢になり、ドッグフード(ドライタイプのフード)を全く食べてくれなくなりました。
いつからかとりささみをあげたり、缶詰やパウチを買って試したりしましたが、食べたり食べなかったり・・・。
健康体であるすずの食べない理由は『好き嫌い』『気まぐれ』です。
だから“家族が食べるものや食べる方法を探すのみ”となりました。
ドッグフードは、食べるものにくっつけてごまかして食べさす。
それでも、バレたら、ぷいっとされる。
そんなことを続けていたら、いつの間にか、1度のご飯に1時間半ほどかけてご飯をあげるようになりました。
こちらも異常なストレスで正直気が滅入ります。
でも、すずのことを考えたら「鶏肉やジャーキー、副食のパウチだけでは偏りがひどい。総合栄養食を食べさせたい。何かは食べるんだから、それを見つけて食べさせないと・・・。」という気持ちで、母と私はご飯の時間が憂鬱でした。
特に母は、かなりメンタルが削られていました。
好き嫌いなだけで普段は元気だから、介護というほど大変なことではない。
『食べる=生きる』だから食べて欲しい。
1年以上そんなふうな食事が続きました。
ある日、鶏団子を作り、すずにあげると食べました。
ドッグフードを食べない日でも少しは栄養素を取れるように、また腹持ちが良いように、さつまいもとにんじん入れて作るようになりました。
(きのこも食べて欲しかったので、きのこを入れて作ってみたのですが・・・、食べてくれませんでした・・・ボツ(T . T))
カロリーだけ計算をして、必要量をあげるようになりました。
ご飯の時間が少し短縮されたのと、もし食べなくても鶏団子がある・・・というお守りみたいな感じで、少しだけ気持ちが楽になりました。
他にも鶏胸肉とじゃがいもをまぜたご飯も常備しています。
先日、母がネットで『獣医師監修の手作りドッグフード(総合栄養食)』というものを見つけました。
母に「どう思う?」と言われ、なんとなく怪しいなぁ〜とは思いながらも、まぁ試してみるのはありか・・・と思い、試してみたら、
食べた!!!!!
ただ、毎日これをあげるのはちょっと心配(何がと言われると何とは言えませんが、なんとなく・・・)なので、ドライフードの日も作っています。
こちらがちょっとしんどいときには、これをあげて、ご飯の時間を短くすることができました。
(でもまた食べなくなってきました・・・(汗))
また、高齢になり、胃腸の調子が悪くなることが多くなったので、少しでも便が緩かったらすぐに整腸剤を飲ませられるように、整腸剤を常備しています。
その他、すずにご飯をあげるときの工夫として、
●お昼間はしっかり眠らす
●そこそこ熱くする
→すずは人肌程度じゃ食べてくれないことに気づいたので、しっかりめにチンします。(匂いがちゃんと鼻にくるのかな〜という印象です。)ただ!栄養素は壊れている可能性は高いので、本当は熱くしないほうがよいです( ;∀;)
●気を長く待つ
→1回目、ご飯を口に入れるまでの時間がすごーく長いです。食べ始めたらテンポ良く食べ続けるので、それまで気長に頑張ります。
●ドライブに行ってテンションを上げる
→常にボーッとしているので(笑)、すずの好きなドライブに連れて行きちょっとハイテンションにさせてご飯をあげるときもあります。
をやっています。
最近のすずの食事のレパートリーは、
・茹でたとりささみ
・焼いたとりささみ
・パリパリ鳥ジャーキー
・ドッグフード×鳥のからあげ(ここだけの話)
・缶詰(デビフ・シニア犬の食事)
・パウチ(グランデリ)
・ジャーキー(ドギーマン・紗)
・カフェのテリーヌ
・バター多めのプチカップケーキ(ここだけの話)
・バタークッキー(ここだけの話)
・鶏団子(鳥ミンチ:さつまいも:にんじん=6:2:1)
・とりじゃがいも(鳥胸肉:じゃがいも=2:1)
というような感じです。
鳥ばっかり(笑)
(ただ、どれも食べたり食べなかったり・・・きまぐれです。)
お腹の調子見たり食事の偏りがないように適度に気にしながらあげています。
こんな話で何か伝えたかったのかというと・・・、『食べない×高齢犬』で悩んでいる飼い主様へ何か参考になれば良いなと思いました。
動物看護師で栄養学やシニア犬を学んでいても、正直こんなもんで・・・、常に試行錯誤です。
食事に関しては飼い主様のコントロールなので、責任を感じてしまったり、どうしようと悩みが多くなるかなと感じています。
シニア教室や個別相談でも、こんなふうに病院に行ってもなかなか解決できないお悩みについてお話しができればいいなと思っています。
コロナ禍で、開催を躊躇してしまっている現状ですが、また開催できるように準備ができたら、ご連絡します。
愛犬愛猫との生活がいつの間にかつらいことばっかりになってしまわないようにサポートできればと考えています。
愛犬愛猫が一生懸命に食べている姿を見られることはとても幸せですね。
(↑左に写る黒い影は、同居犬の何でも食べるはなです♪)
動物看護師
谷口