コロナがもたらしたもの
2020年06月17日
院長の水越です。
子供たちの学校、幼稚園が通常に戻りました。
先日、久々に子供3人がいない日がありました。
妻と2人で静かな家にいること、それは平穏ですが、寂しさもありました。
約2ヶ月半続いた、コロナ災害の中の家族の時間が懐かしく思えました。
3月下旬から長女と次女の小学校と幼稚園がお休みとなり、いつ終わるかわからない我が家のコロナ災害時間が始まりました。
夏休みのように毎日子供が家にいる時間は親にとって大きなストレスでした。
いつ終わるか分からないということが不安であり、ストレスを増大させました。
緊急事態宣言が出され、末っ子の保育所も休ませることになり、その後の1〜2週間がストレスのピークだったと思います。
4月の中旬ごろから、子供がいる時間を味わい、楽しめるようになっていきました。
僕は仕事を朝と夜に集中させ、オンライン化を進め、お昼ご飯〜晩ご飯の時間をできるだけ自宅で家族と過ごすようにしました。
最初は妻の負担を減らすという動機だでしたが、だんだんとその時間に対する捉え方が変わり、僕にとって家族と過ごす大切な時間となっていきました。
長女や次女に勉強を教えたり、末っ子とブロック遊びをしたり、一緒にビデオを見たりという何気ない時間。
もちろん、ほとんど外出はしませんでした。
でも、家族5人で犬の散歩に行ったり、サイクリングをしたり、ドライブ(車からは降りないで走るだけ)をしたり、安全を確保しながら外を楽しみました。
コロナ災害前〜災害の序盤までは、子供と過ごしている最中にも、仕事のことや次にやることで頭がいっぱいだった気がします。
子供との時間は浪費であり、その時間がもったいなかったんです。
仕事の成果を上げるため、有益な情報をインプットするための時間が奪われることへの恐れがありました。
子供と過ごす時間は、楽しい時もあるが、楽しめない時の方が多く、義務のように捉えていたかもしれません。
でも、コロナ災害期間に入り、段々と子供との時間を楽しむようになっていきました。
一緒に遊ぶ時間だけでなく、食後の何気ないひと時、子供だけで遊んでいる様子を眺めている時間が幸せであり、かけがえのない時間だと感じるようになっていきました。
「今ここ」を味わうとは、そういうことなのかもしれないと思った。
そんなことを考えながら、これまでの学びを振り返ったり、内省することもありました。
なんのために生きているのか?を考えさせられました。
少なくとも、お金持ちになること、仕事で成功することが生きる目的ではありません。
そうではなく、家族との時間を楽しみ、幸せな時間を刻む人生にしたいと今はハッキリとそう思います。
コロナ災害の中、「リメンバー・ミー」という映画に家族でハマりました。
家族の縁をテーマにしたディズニーの映画です。
このタイミングで、この映画にハマったことにも不思議な縁を感じます。
そして、僕の兄がうちの会社の役員に入ることがコロナ災害中に決まりました。
それも偶然だとは思えません。
コロナが大きな流れをもたらしたように思います。
去年ぐらいから、小さな流れが来ている兆しがありました。
会社経営、マネジメントに対する考え方が変わり始めたのです。
会社を大きくしたい そして、称賛され、注目されたい。
それが前までの自分。
大きくすることが目的ではない 今が充実していること、結果ではなくプロセスを楽しむことが大切。
去年からそんな自分にシフトチェンジしつつあります。
前までは、外からの目がすごく気になりました。
どう見られるか?それが気になり、それが怖かったんです。
その怖れを回避するために、目標を設定し、そこに向かって少しづつ進んでいることを確かめ、安心したかったんです。
目の前のこと、今起こっていることよりも、先のことが気になり、常に未来を考えていました。
他者の目が怖くて、「今ここ」いることができなかったんです。
コロナ災害によって、いろいろなことを体験しましたが、大丈夫でした。
コロナ災害の終盤には、ファスティング(5日間、酵素ドリンクと水だけで過ごした)をしたんですが、食べなくても大丈夫でした。
これまでの学びや体験による影響もあると思います。
昨年からの変化に加え、これらの非日常を乗り越えて、「何が起こっても大丈夫(かもしれない)」という感覚が腹落ちしてきた気がします。
だから、仕事で成果を出さなくても大丈夫、もっと出来る経営者・院長にならなくても大丈夫だという感覚に馴染んできたのかもしれません。
どうにかして課題解決しようとか、がむしゃらに頑張って成果を出そうとか、先短距離で成長しようとか、そういう自分を手放しつつある気がします。
コロナによって、そんなシフトチェンジがもう一段進んだ気がします
今、ここ、目の前のことを大切にし、先のことを考えすぎず、後から振り返って「良かった」と思える時間を過ごしていきたいと思います。
そんな時間を一歩一歩進むことで、ガーデン動物病院ももっと良くなると思っています。
院長
水越健之