犬と猫の救急 ガーデン動物病院

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スタッフブログ

ワクチン接種は毎年必要?

2017年10月23日

院長の水越です。
昨日のブログの続きで、今日はワクチンプログラムについてです。

ワクチンの接種回数については色々な考え方があります。
子犬子猫は、生後2ヶ月頃から1ヶ月間隔で2〜3回、この考え方は様々な動物病院でもおおよそ共通です。
しかし、1歳以降の接種の間隔については、
・毎年1回必要
・3年に1回でいい
など、色々な考え方や先生の方針があります。
今回は、僕の考え方をお伝えしようと思います。


結論から言うと、
『1歳以降も毎年1回接種』
これが僕の考え方です。
もちろん、健康な状態というのが前提です。
過去にワクチンアレルギーがある場合は、飼い主様と相談して決めます。
ワクチンによって病状悪化の可能性がある動物については、接種しないことを勧めます。
『健康なら毎年1回』
この考え方は、世界的な流れと比べると時代遅れです。
欧米では、何年も前から『毎年の接種は必要ない』という方法が主流です。
欧米では、3年に1回・・・、これで大丈夫と言います。

僕の考えは以下の通りで、
・接種率が高い地域では3年に1回でも良い
・接種率が低い地域では1年に1回が良い
です。

また、生活環境にもよります。
例えば、猫で、高層マンションに住んでいて、外には絶対に出ない、1頭飼い。
そんな環境なら、南大阪地区でも、3年に1回で良いと思います。
ですが、地域猫(野良猫)が多い地域なので、外に出ない猫でも、基本的にはワクチンは毎年必要だと僕は考えています。

次に、犬ですが、
散歩に行きますよね?
狂犬病の予防接種に毎年連れて行きますよね?
フィラリアの検査にも行きますよね?
このように、犬は他の犬と接触しなければならないイベントが毎年必ずあります。

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僕が狂犬病の集合注射を担当したときに、当院の近くの会場でも、知らないわんちゃんがたくさんいます。
他の病院にかかっているのかも知れません。
しかし、恐らくは、狂犬病の注射はするけど病院には連れて行かない(=混合ワクチンを打たない)という犬がたくさんいるのだと思います。
昨日お伝えした、レプトスピラなどの細菌を気づかないうちに持ってしまっている犬がいる可能性があります。
(昨日のレプトスピラのブログ記事は、こちら

この当院周辺の地区では、
・狂犬病予防注射の接種率は50%くらい
・ワクチンの接種率は30%くらい
というのが僕の想像です(きちんと調べたわけではありません)。

話をまとめると、
・猫は、野良猫から感染症をもらう
※猫風邪などは空気感染するので、室内生活でも危険
・犬は、毎年数回は必ず多くの犬が集まる環境に行かなければならない
・ワクチンの接種率は、恐らく30%程度
=犬が集まる場所や散歩の時に感染症をもらう可能性が大きい
これが当院の考え方です。
あくまでも、この地区の、現在の状況ならば、という条件付きでの僕の考え方です。

「ワクチンアレルギーで亡くなってしまった」というネット記事を見たことがあります。
本当に気の毒です。
でも、そこまでひどい副作用は極めて稀です
うちでも時々ワクチンアレルギーは起こりますが、多くが自然に治ります。
命に関わるようなケースは今のところ0件です。
メリットとデメリット、またデメリットの確率など、総合的に考えて、僕は健康ならワクチン毎年一回接種を推奨します。

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ワクチンは、毎年、一回接種してあげてください。
これが今日の僕からのメッセージです。

当院のワクチン接種について、詳しくはこちらをご覧ください。

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院長
水越健之




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